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「デザイン」する人たちが集い、 新しいものが生まれていくコワーキングスペース。

ブルックリンにあるカフェを思わせるコワーキングスペース「flat5」。ヴィンテージ感のある机やさまざまな種類の観葉植物など、男っぽい感じのインテリアでコーディネートされ、打ちっ放しのコンクリートの空間にもよく似合う。ここに集まるのは「デザイン」がキーワードとなる人たち。その理由や、ここから生まれるつながりなどについてお話をうかがった。

space information

flat5

東京都中央区日本橋小網町11-9 ザ・パークレックス小網町第2ビル5F

利用時間:平日7:00〜21:00、土日祝8:00〜20:00

 

リラックス感のある、緑に囲まれた空間で 入居者たちがつながる。

flat5はデザイナーたちが集うコワーキングスペースだ。ここでいう「デザイナー」とは、いわゆるグラフィックや建築などのデザインをする人に限らない。目的を見出し、その目的を達成するための計画立案・実現化していく「デザイン・シンキング」によって新たな価値を生み出したり、社会を変えようとする人たちのことを指す。さまざまなジャンルのデザイナーたちが集うflat5では、入居者たちのつながりを大切にし、そこから新しいビジネスなどが生まれていくことをコンセプトとしている。

大きな窓から自然光が差し込み、開放感ある空間にはグリーンがたくさん置かれ、まるでオシャレな植物屋さんのよう。コワーキングスペースは月会員、一日利用会員などの会員形態の他に、スペース全体を貸し切れるSpotプランもありイベントでの利用が可能。シェアスペースにはキッチンもあるため、料理イベントなどにも最適だ。

flat5を運営するURBANWORKS代表取締役の後藤良子さんとStory Design house代表取締役の隈元瞳子さん(左から)

「デザイン・シンキング」に共感。 もっと近くで協業できる場をつくりたい。

flat5はまちづくりや都市計画を行う株式会社URBANWORKSとブランディングやマーケテイング、PRを行うStory Design house株式会社が共同でプロデュースしたスペースだ。

発起人であるURBANWORKS後藤良子さんとStory Design houseの隈元瞳子さんはある仕事で出会い、それをきっかけに他の仕事も一緒に手がけるように。

「私はまちのデザイン、彼女はストーリーデザインとやっていることは異なるんですが、二人とも「デザイン・シンキング」を大切にしていて。価値観や仕事へのアプローチなど共感するところが多く、意気投合しました。」(後藤さん)

「当時は私のオフィスが六本木で、後藤さんのオフィスが青山で。もっと仕事が近くでやれるといろんな可能性が広がるだろうなってお互いに思っていたんです。」(隈元さん)

また2社とも普段から制作物を作ることが多く、グラフィック系のデザイナーと協業する機会が多いこともあり、自分たちだけでなくデザイナーが集える場を持ちたいとイメージが膨らんでいったそう。

いろんな種類のグリーンが空間のあらゆるところに置かれている
ラウンジスペースにある椅子は二人が気に入ったものをそれぞれチョイス。一脚ずつ異なる
印象的な馬のイラストは後藤さんの後輩のテキスタイルデザイナーが描いたそう
カジュアルな打ち合わせはラウンジ、来客対応などには会議室と使い分けている
コワーキングスペースの奥はStory Design houseの専有スペースとなっている

雑談から構想がスタート。 何かが生まれる「余白のあるまち」での物件探し。

元々は青山と六本木にそれぞれのオフィスを構えていたとのことだが、オフィスを探す際、場所は東京の東側エリアで探したそう。西側エリアは何か新しいものが生まれる余地があまりない、と後藤さん。

「東京の東側のエリアは、歴史的なものも多く残り、ビルも新旧入り混じって多様性がある。何かが始まりそうな余白がちゃんとあり、こういうところでやれたら面白いだろうなと思い、物件は東側エリアで探しました。」

実際に空間をつくっていくにあたり二人がイメージを共有していたのは、岩本町にある「北出食堂」。実はここで二人が食事をしていた際に、その空間にインスピレーションを受け、こんなオフィスを作りたいと夢が膨らんでいったそうだ。

「古いビルをリノベーションしたダイニングバーなんですが、雰囲気がとても良くて。キッチンがあって、緑があって…、そんな空間で美味しいコーヒーを飲みながら仕事ができたら素敵だねって話をして。この雑談がflat5の全ての始まりですね。」(隈元さん)

コワーキングスペースの真ん中にレイアウトされたキッチンは、入居者同士のコミュニケーションを生み出している

目指す姿は、デザイナーたちのご近所付き合い。 今後は、地方とも繋がれる拠点に。

2016年10月にオープンしたflat5は、すでにさまざまなデザイナーたちが集うコワーキングスペースとして成長し、二人が目指していた空間になりつつある。

「利用希望の方は面接をさせて頂いています。コワーキングスペースで収益をあげるのが私たちの目的ではなく、一緒に何か生み出していくことができるか、が一番大事。スペースの名前になっている「flat」にはイギリス英語でアパートという意味があり、部屋は分かれているけれどご近所さんとしてのお付き合いがあるように、いろんなことをやっている人が近くにいて、新しいことが生まれていく、そんな場所にしたいとの想いを込めました。」(後藤さん)

今後の展望を伺うと、二人とも地方都市のまちづくりに関わる仕事にもっと携わっていきたいとの想いがあるとのこと。地方には魅力がたくさんあるが、それを伝える力がなく、埋もれてしまっていることが多い、だから隈元さんたちが持つPR力が必要となってくると後藤さんは語る。

「ある地方のプロジェクトなんですが、スタート時は誰も関わっていなかったけれど、いよいよ一緒にやっていくフェーズになってきて。この場があるおかげでやりとりもスムーズにできるのはもちろん、地方の人たちが東京に来た際に立ち寄ってくれる場所にもなり始めているんです。将来的には地方の人が隣りの席で働いているのが普通になって、そのまちの人たちもここで得た刺激をまちに持ち帰ってくれる、そんな場所になれば面白いなと思っています。」(後藤さん)

「会社を運営してく中で、自社だけでない可能性をいかに広げていくかが大事だと考えています。そういう視点で考えると、社外の人とオフィス環境を共有できているのはとてもいい刺激になっていますし、会社の可能性もどんどん広がっていくなと。この場とともに、会社も一緒に成長していきたいですね。」(隈元さん)

 

このテナントが入居するビルの情報
Public in Office(東京都中央区日本橋小網町)

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